Suno v5.5の新機能3つを徹底解説——Voices・My Taste・Custom ModelsでAI音楽生成の主導権がユーザーへ
Suno v5.5で追加されたのは、自分の声で歌わせる「Voices」、好みを学習する「My Taste」、独自モデルを構築する「Custom Models」の3機能。本記事では、各機能の使い方・利用条件から競合サービスとの比較、著作権問題の最新動向まで、AI作曲の最前線を幅広く解説する。
Suno v5.5とは?——「音質向上」から「カスタマイズ」へ転換した最新アップデート
AI音楽生成プラットフォームのSunoが、最新モデル「v5.5」をリリースした。従来のアップデートが音質の底上げやボーカルの自然さ改善に力を注いできたのに対し、今回のv5.5が向かう先は明確に異なる。キーワードは「ユーザーへのコントロールの委譲」だ。
Sunoは2023年12月のベータ版公開以降、テキストプロンプトひとつで楽曲を丸ごと生成できる手軽さを武器に、ユーザーベースを急速に拡大してきた。v3、v4とバージョンを重ねるたびに出力品質は飛躍的に向上し、プロのミュージシャンすら驚くレベルの楽曲が生まれるまでになった。ところが、品質が上がるほどユーザーから湧き出てきたのは「もっと自分好みに仕上げたい」という欲求だった。
Suno v5.5は、まさにその声に応えるアップデートといえる。追加された3つの新機能——Voices、My Taste、Custom Models——はいずれも、AI作曲の過程にユーザー自身の個性や意図を織り込むための仕組みだ。
Suno v5.5の新機能を徹底解説——Voices・My Taste・Custom Modelsの使い方と特徴
v5.5で加わった主要機能は3つ。それぞれが「カスタマイズ」という大テーマの異なる側面を担っている。以下、各機能の仕組み・使い方・利用条件を掘り下げていく。
Voices——自分の声でAIボーカルモデルをトレーニングする機能
「Voices」は、Sunoの公式ブログによれば最もリクエストが多かった機能。ひと言でいえば、ユーザー自身の声でボーカルモデルをトレーニングできる仕組みだ。
使い方の流れ:
- クリーンなアカペラ音源、バック音楽付きの完成トラック、あるいはスマートフォンやノートPCのマイクへ直接歌いかける形で音声を提供
- 他人の声の無断使用を防ぐため、認証フレーズの読み上げによる本人確認を実施
- トレーニング完了後、AI生成の楽曲に自分のAIボイスで歌わせられるように
録音がクリーンかつ高品質であるほど、少ないデータ量でも精度の高いボイスモデルを構築できる。
なお、認証フレーズによる本人確認は現時点での安全策にすぎない。AI音声合成技術の進歩スピードを考えると、この認証の堅牢性には継続的な改善が欠かせないだろう。Suno側がどのような追加対策を打ち出すか、引き続き注目したい。
利用条件:ProプランおよびPremierプランの有料サブスクライバー限定
My Taste——ユーザーの音楽的嗜好をAIが学習するパーソナライゼーション機能
「My Taste」は、使用履歴からユーザーの好みを学習し、生成結果に反映するパーソナライゼーション(個人最適化)機能。どのジャンル・ムード・サウンドにユーザーが繰り返し立ち戻るかをAIが把握し、マジックワンド(ワンクリックでスタイルを自動提案する機能)の出力に反映する。
音楽ストリーミングサービスが聴取履歴からおすすめを導き出すように、Sunoも「あなたが求めている音楽」を理解しようとする仕組みだ。漠然としたプロンプトであっても、ユーザーの嗜好に寄り添った楽曲が生まれやすくなる。
AI作曲の初心者にとっては、プロンプト設計のハードルを一気に下げてくれる存在。「何を入力すればいいかわからない」という壁を、AIが過去の行動パターンから補ってくれる。
利用条件:無料プランを含む全ユーザーが利用可能
Custom Models——自分だけのAI音楽生成モデルを構築できる機能
「Custom Models」は、自作の楽曲をアップロードしてSunoをトレーニングし、独自のカスタムモデルを構築できる機能だ。
使い方の流れ:
- 自分の楽曲カタログから最低6曲をアップロード
- カスタムモデルに名前を付けて作成
- 完成したモデルを使い、v5.5のプロンプト応答をガイド
イメージとしては、OpenAIのChatGPTにおける「GPTs」(特定用途に特化したカスタムチャットボット)や、画像生成AIのStable DiffusionにおけるLoRA(少量データで特定スタイルを学習させるファインチューニング手法)に近い。自分のサウンドの一貫性を保ちつつ、新曲を効率よく生み出せるようになる。
たとえばインディーズのアーティストが過去作品でモデルを構築すれば、デモ制作や楽曲のバリエーション展開を格段にスピードアップできる。YouTuberやポッドキャスターがチャンネル固有のサウンドを維持しながらBGMを量産する——そんな使い方にも向いている。
利用条件:ProプランおよびPremierプランの有料サブスクライバー限定
Suno v5.5 新機能の比較一覧
| 機能名 | 概要 | 利用条件 | 主なユースケース |
|---|---|---|---|
| Voices | 自分の声でAIボーカルモデルを構築 | Pro / Premier | オリジナルボーカルの楽曲制作、シンガーのデモ作成 |
| My Taste | 嗜好を学習し生成結果をパーソナライズ | 全ユーザー(無料含む) | プロンプト設計の効率化、初心者の利用ハードル軽減 |
| Custom Models | 自作楽曲で独自モデルを構築 | Pro / Premier | サウンドの一貫性維持、デモの高速量産 |
実は筆者もミュージシャンとしても活動している
実は当方もバンドを15年ほどやっている。
新曲も年に二回ほどリリースし、全国ツアーも行うほど、いわゆる本気の趣味として活動している。
バンド名はあえてここでは伏せるが、今回のSUNOアップデートでいよいよ本気で作曲活動のあり方が変わるだろうという体感がある。
これまでのバージョンだと、そこまで自分の思い通りに作曲できたためしがなく、結局作曲自体はこれまで同様の音楽ソフト(自分の場合はCUBASE)を使って行っていたが、これを機にまた使い始めてみようと思う。
また実際に使ってみた感想として後日ここに追記することとする。
ChatGPT、Google Gemini、ClaudeなどAIモデル然り、映像、画像生成AIなども毎日何かしらのアップデートがあり、ものすごいスピードでできることが変化していく現代。
アーティストたちの大切な活動パートである「作曲」という部分にも、イノベーションの大きな波が訪れようとしている。

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