歩くだけで走る速度を実現するAI電動シューズ「Moonwalkers」全モデルの実力

歩くだけで走る速度を実現するAI電動シューズ「Moonwalkers」全モデルの実力 メインビジュアル

Moonwalkers(ムーンウォーカーズ)完全ガイド|Shift Roboticsの電動ローラーシューズ全モデルの速度・価格・購入方法

アメリカのスタートアップShift Roboticsが開発したAI電動シューズ「Moonwalkers」は、ふだん履いている靴に装着するだけで、歩行速度を最大時速約11km(約7マイル)まで引き上げてくれる革新的なウェアラブル機器だ。2026年4月現在、初代Moonwalkers(1,399ドル)と最新モデルMoonwalkers Aero(999ドル)の2モデルが公式サイトで販売されている。歩いているだけなのに走っているスピード。そんな靴、これまで存在しなかったはずだ。本記事では、全モデルのスペック比較、実際の使用感レビュー、日本での購入方法と法的な注意点までをひと通り整理していく。

目次

Moonwalkersとは?歩くだけで最大時速11kmを実現するAI電動シューズ

▶ (YouTube)

日本国内の法的な位置づけ

2023年7月に施行された改正道路交通法では、電動キックボードが「特定小型原動機付自転車」として法的に定義された。最高速度20km/h以下で一定の保安基準を満たせば、16歳以上なら免許不要で公道走行が可能となり、時速6km/h以下に制限した「歩道走行モード」を備えれば歩道も通行できる。

では、Moonwalkersはどう分類されるのか。最高速度は時速約11km/hで、特定小型原動機付自転車の上限(20km/h)以下ではある。しかしMoonwalkersは「乗り物」ではなく「靴に装着するデバイス」であり、ハンドルもブレーキレバーもない。現行の道路交通法には、こうした「歩行拡張デバイス」に対応するカテゴリが存在しないように見える。

電動車椅子やシニアカーは「歩行補助具」として歩行者扱いを受けるが、これらは身体機能の補助が目的だ。健常者が移動速度を上げるための電動デバイスが歩行者扱いになるのかどうかは、現時点では不透明と言わざるを得ない。仮に「車両」や「原動機付自転車」に分類されれば、保安基準やナンバー取得の問題が生じる。Shift Robotics公式サイトでは「歩道での使用」を前提としているが、これはアメリカの法規制に基づいたものだ。日本での使用を検討する場合は、管轄の警察や国土交通省への確認が必須である。

日本からMoonwalkersを購入する方法

MoonwalkersはShift Robotics公式サイトから購入できる。ただし、以下の点に注意が必要である。

  • 配送対応地域:Kickstarterキャンペーン当時はアメリカ国内のみの配送だった。2026年4月現在の日本への直接配送対応状況は、公式サイトのチェックアウト画面で最新情報を確認してほしい
  • 価格:初代1,399ドル、Aeroは999ドル。日本円での支払額は為替レートにより変動する(参考:ギズモード・ジャパンが報道した時点では初代が約20万6,200円と換算されていたが、これは当時の為替レートに基づく数値)
  • 関税・消費税:海外からの個人輸入の場合、商品代金に加えて関税・消費税・通関手数料が発生する可能性がある
  • 保証・サポート:海外メーカーの製品のため、故障時のサポートや修理対応は日本国内メーカーと比較して限定的になる可能性がある

映像クリエイター視点で見るMoonwalkers(筆者コメント)

正直に言って、この製品には非常に心惹かれている。

私は映像制作を行っているが、撮影現場間の移動は意外と歩きが多い。ロケーションが都内の場合、最寄り駅から現場まで徒歩15分、撮影後に次のロケ地まで徒歩20分 ─ こういったことは日常茶飯事だ。背中にはカメラバッグ、三脚、ジンバルで合計15kg以上。これを背負っての徒歩移動は、正直に言って撮影本番以上に体力を消耗する。

もしMoonwalkers Aeroを使えば、その徒歩20分が7〜8分に短縮される計算になる。しかも走るのではなく歩くだけなので、現場到着時に息が上がっていないのは非常に大きい。映像クリエイターにとって「移動後に即撮影」は日常であり、移動で体力を消耗しないということは、撮影クオリティに直結する。装着・脱着がストラップ式で簡単な点も現場向きだと感じる。

とはいえ、前述の通り日本国内での法的な位置づけは不明確だ。法的なクリアが前提にはなるが、重い機材を背負って現場を歩き回る映像クリエイターやフォトグラファーにとっては、地味に革命的なガジェットになりうると筆者は感じている。

Moonwalkersに関するよくある質問(FAQ)

Q. Moonwalkersの充電時間とバッテリー持続時間は?
A. 充電はUSB Type-Cで行う。具体的な充電時間・バッテリー持続時間については、公式サイトの各モデルページで最新情報を確認してほしい。なお、WIREDのレビュー動画では数時間の使用テストが行われており、通勤程度の距離であれば十分なバッテリー持続時間があることが示唆されている。
Q. 坂道は登れる?下り坂は安全?
A. Shift Robotics公式サイトによると、上り坂ではモーターによるブースト機能が働き、下り坂では高トルクギアボックスとモーターがブレーキとして機能してフリーローリングを防止する仕組みが搭載されている。ただし、急勾配での使用については公式に推奨角度などの情報は公開されていない。
Q. 雨の日でも使える?
A. 公式サイトによると、IP規格に準拠した防水性能を備えており、水たまりや雨天にも対応するとしている。ただし、具体的なIP等級(IPX4、IPX7など)の明記は確認できていないため、豪雨や水没レベルの使用は避けるのが安全だろう。
Q. どんな靴にも装着できる?
A. ストラップでふだんの靴の上から装着する仕組みのため、基本的にはほとんどの靴に対応する。ただし、WIREDのレビューでは軽量な靴(ランニングシューズなど)の場合にストラップが足に食い込むことが指摘されている。ソールがしっかりした靴との相性がよい。
Q. 日本の歩道で使っても法的に問題ない?
A. 2026年4月現在、日本の道路交通法にはMoonwalkersのような「歩行拡張デバイス」を明確に定義するカテゴリが見当たらない。公道・歩道での使用が合法かどうかは不透明であり、使用前に管轄の警察や国土交通省への確認を推奨する。
Q. Moonwalkersの操作に練習は必要?
A. 公式動画では「10ステップ以内で操作を習得できる」とされている。ローラースケートのようなバランス技術は不要で、ふだん通り歩くだけで機能する。ギズモード・ジャパンのCES 2024体験レポートでも、初めての装着で問題なく歩けたことが報告されている。

こんな人におすすめ・総評

Moonwalkersシリーズは、以下のような人に特に刺さるプロダクトだ。

  • 広い施設を日常的に歩き回る人:空港、展示会場、倉庫、工場などでの移動効率を劇的に上げたい人
  • ラストワンマイルを時短したい通勤者:駅から職場までの徒歩区間を大幅に短縮したい人
  • 映像クリエイター・フォトグラファー:重い機材を背負いながらの現場間移動を楽にしたい人
  • 犬の散歩や日常の移動をアップグレードしたい人:歩くのは好きだが、もう少しだけ速く歩けたら……と感じている人
  • 電動キックボードの「乗り物感」が合わない人:あくまで歩行の延長線上で速度だけ上げたい人

一方で、日本国内での法的位置づけが不明確であること、片足1.5〜1.9kgという重量、そして999〜1,399ドルという価格帯は、購入にあたって認識しておくべきハードルだ。日本への配送対応状況や関税についても、購入前に公式サイトで最新情報を確認する必要がある。

Shift Roboticsは「Move more, live more(もっと動こう、もっと生きよう)」をスローガンに掲げ、ShiftAIソフトウェアのアップデートを継続的に行っている。歩行という最も基本的な移動手段をテクノロジーでアップグレードするというビジョンは、自動車やeバイクとはまったく異なるアプローチで「ラストワンマイル問題」に切り込むものだ。日本市場での本格展開や法整備の進展次第では、都市生活者のマストアイテムになる可能性を秘めていると、筆者は感じている。

本記事の情報はソース記事公開時点のものです。最新情報はShift Robotics公式サイトでご確認ください。

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この記事を書いた人

Before It Becomes History - 次の時代に刻まれるものを、今見つける。をテーマに最新ガジェットや次世代AIサービス、発売前のリーク情報などを発信するwebメディア「KINTELA」。
編集長である筆者の本職は、実は映像ディレクター。日々、撮影編集に追われる傍らで、ガジェットやAIにも触れる機会が多く、自身の体験をもとに「KINTELA」を執筆・運営しています。

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