XREAL 1 Pro+発表、One Proと同じ599ドルで公称最大輝度1,200nitに
ARグラスの定番ブランドXREALは2026年10月15日(現地時間)、フラッグシップ「XREAL One Pro」の改良版「XREAL 1 Pro+」を発表した。VR/AR専門メディアのRoad to VRによれば、価格は前モデルと同じ599ドル(Tom’s Guideによれば599ドルは導入価格で、通常価格は649ドル)。発表当日からXREAL.comで購入できる。製品名は「One」から数字の「1」表記に変わったが、海外メディアでは「XREAL One Pro+」や「One Pro Plus」と表記されることもある。

2026年10月16日時点で、海外メディアからハンズオンやレビューが次々と公開されている。主な変更点は4つ – 最大輝度の向上(700nit→1,200nit)、AI HDRの追加、2D→3D変換の60fps化、そして新しいノーズパッドの採用だ。このほか、Standard/Movie/Readingの表示モードも新たに搭載。Tom’s Guideはこれらを新しい表示モードとして評価している。
この記事の要点
- XREAL 1 Pro+はOne Proの改良版で、価格は同じ599ドル。XREAL.comで販売中だが、日本円価格と国内発売日は未発表だ
- 公称最大輝度は1,200nitに上がり、AI HDRと2D→3D変換の60fps化が加わった。チップと視野角57°は変わらない
- 海外メディアは同価格での着実な改善と評価する一方、One Pro所有者の買い替えは不要という声もある
XREAL 1 Pro+とは?One Proのマイナーチェンジ版

XREAL One Proは2024年12月に発表され、CES 2025でも披露されたモデルで、日本では2025年7月に発売された。Road to VRは、今回の1 Pro+を「ハードウェアのリフレッシュ」と位置づけ、改善は控えめだと説明している。本体の外観もOne Proからほぼ変わっていないという。
このARグラスは、グラス単体で動くスタンドアロン機ではなく、いわゆる「ディスプレイグラス」に近い製品だ。XREALの宣伝画像ではケーブルが映っていないが、実際にはUSB-Cケーブルで外部機器に接続して使う。映像出力にはDP Alt Mode(USB-C端子から映像信号を出す規格)を利用し、ノートPCやスマートフォン、ゲーム機と接続する。ただし、接続する機器側がDP Alt Modeに対応している必要があり、非対応の機器では別売のアダプターなどが必要になる点に注意したい。目の前に大きな仮想スクリーンを映し出し、映画やゲーム、作業に活用する製品だ。
スマートグラス全体の動向は、KINTELAでもサムスン初のAIスマートグラス「Intelligent Eyewear」重さ・スペック流出【リーク】やOLEDフルカラー表示で47g – ARグラスの常識を壊す「Maverick AI」で取り上げてきたように、AI機能を中心に据えたグラスが増えている。一方でXREALは、Android XRを搭載した「Aura」を別に用意しつつ、1 Pro+ではAIアシスタントのような機能よりも「高画質な外部ディスプレイ」としての完成度を高めている。
XREAL 1 Pro+のスペック・特徴・価格

スペック表を見る前に、登場する用語を簡単に補足しておく。
- nit(ニト)は画面の明るさの単位で、数字が大きいほど明るい。
- 3DoFは、頭の向き(回転)だけを検知する方式を指す。回転に加えて前後・左右・上下の移動まで追うのが6DoFだ。
- エレクトロクロミック調光は、電気でレンズの濃さを変える仕組みで、外の景色の透け具合を調整できる。
- IPDは左右の瞳の間隔のこと。本製品はIPD別に2サイズあるため、購入時に自分に合うものを選ぶ必要がある。
以下の表は、Road to VRが掲載したXREAL公式の比較情報をもとにまとめたものだ。
| 項目 | XREAL 1 Pro+ |
|---|---|
| ディスプレイ | Sony 0.55インチ Micro-OLED |
| 解像度 | 片目1,920×1,080 |
| 最大輝度 | 1,200nit(One Proは700nit) |
| 調光 | エレクトロクロミック調光 |
| 空間処理チップ | XREAL X1 |
| トラッキング(自由度) | 3DoF(別売アクセサリー「XREAL Eye」で6DoF) |
| 視野角 | 57° |
| リフレッシュレート | 最大120Hz |
| HDR・画質モード | AI HDR、Standard/Movie/Readingモード |
| 2D→3D変換 | 最大60fps(One Proは30fps) |
| IPD | 57〜66mm版と66〜75mm版の2種類 |
| フィット | 調整式テンプル、新設計ノーズパッド |
| オーディオ | Sound by Bose |
| 米国価格 | 599ドル |
※出典:Road to VR掲載のXREAL公式情報(2026年10月15日)
変更点の中心は明るさと画質だ。
- 明るさ:最大輝度は700nitから1,200nitに上がった(メーカー公称値)。
- AI HDR:XREALは、AI HDRによって対応コンテンツの画質を向上させるとうたっている。
装着感と3D表示にも手が入っている。
- ノーズパッド:XREALは新しいノーズパッドについて「装着の安定性と快適性を高め、視野全体を安定して見渡しやすくする」と説明している。
- 2D→3D変換:2D映像を自動で3D化する機能は、フレームレートが30fpsから60fpsに向上。Road to VRによれば、変換後の3D映像がより滑らかになるはずという。
購入はXREAL.comで受け付けており、各国の小売店でも後日取り扱いが始まる予定だ。
外観面では、Road to VRが掲載した製品画像で、テンプル(つる)部分に「XREAL PRO」の印字があり、本体に「+」「 – 」ボタンが確認できる。
XREAL 1 Pro+とOne Proの違いは?VITURE Luma Ultraとも比較

| 項目 | XREAL 1 Pro+ | XREAL One Pro | VITURE Luma Ultra |
|---|---|---|---|
| 価格(日本円) | 599ドル(日本円の公式価格は掲載なし) | 76,480円(税込・セール価格。通常84,980円) | 73,880円(公式サイトの表示価格。発売時は89,880円) |
| 発売時期 | 2026年10月15日(XREAL.comで発売) | 日本は2025年7月24日発売 | 日本は2025年11月18日発売 |
| 最大輝度 | 最大1,200nit(One Proは700nit) | 700nit | 最大1,500nit |
| 視野角 | 57度 | 57度 | 52度 |
| 解像度・パネル | 片目1,920×1,080・Sony 0.55型マイクロOLED | 1,920×1,080・Sony 0.55型マイクロOLED | 1200p・ソニー製OLEDパネル |
| 重さ | 公式情報なし | 87g(公式スペック) | 83g |
| 日本での販売 | 公式情報なし | 販売中(日本公式ショップ。ページ上は在庫なし表示) | 販売中(日本公式サイトviture.jpで販売) |
※2026年10月時点の情報。公式情報を優先し、無いものは信頼できるレビューによる。「公式情報なし」は調べた範囲で公式の記載が見つからなかった項目
※VITURE Luma Ultraの最大輝度は日本の公式発表(2025年11月18日)による。海外の発表時の報道(Road to VR)では1,250nit
出典:
- XREAL 1 Pro+:roadtovr.com(2026-10-16取得)
- XREAL One Pro:jp.shop.xreal.com(2026-10-16取得)、prtimes.jp(2026-10-16取得)、tutorials.xreal.com(2026-10-16取得)
- VITURE Luma Ultra:viture.jp(2026-10-16取得)、prtimes.jp(2026-10-16取得)
XREAL 1 Pro+とOne Proは、ディスプレイ、解像度、リフレッシュレート(最大120Hz)、視野角(57°)、空間処理チップ(X1)が共通だ。最も大きな違いは最大輝度で、1 Pro+の1,200nitに対しOne Proは700nitにとどまる。ほかに、AI HDRの有無とノーズパッドの設計も異なる。2D→3D変換の60fps化は1 Pro+では発売時から使えるが、Gaming NexusによればOne Proにもアップデートで提供される予定だという。屋外や明るい車内・機内で使う機会が多く、画面の見やすさを優先したい人には、1 Pro+が向く。
一方、One Proの国内販売価格は76,480円(税込)だ。値下げ前は84,980円だった。1 Pro+の日本円での公式価格はまだ掲載されていない。今すぐ国内で手に入れたい人や、輝度の差を気にしない人には、One Proも十分に検討の対象になる。
※One Proの価格は本記事執筆時点の2026年10月16日に確認。販売店や時期により変動する場合がある。
競合のVITURE Luma Ultraは、海外では1 Pro+とほぼ同じ約600ドルで販売されているディスプレイグラスだ(Road to VRによる)。日本では2025年11月18日に発売され、VITUREの日本向け公式サイトで販売されている。発売時の価格は89,880円(税込)で、本記事執筆時点の公式サイトの表示価格は73,880円だ。日本ではOne Pro(76,480円)より安く、最大輝度も日本の公式発表で1,500nitと、One Proの700nitや1 Pro+の1,200nitを上回る。一方、視野角は52°で、1 Pro+の57°より狭い。画面の明るさと国内での入手しやすさを重視するならLuma Ultra、視野の広さを重視するなら1 Pro+が候補になる。
XREAL 1 Pro+の海外レビュー・評価まとめ
Tom’s GuideのScott Younker氏はハンズオンで、輝度の向上、2D→3D変換の60fps化、新しい表示モード、ノーズパッドの改善の4点を挙げ、599ドルの価値があると評価した。ノーズパッドについては「装着中に一度もその存在を意識しなかった。どのディスプレイグラスでもそうとは限らない」と述べている。
9to5Googleは、同じ価格で「まさに必要だったハードウェア改善」が盛り込まれたと評価した。旧モデルの700nitでは機内の窓から入る光などで見づらい場面があったとし、1,200nitでの改善を期待している。ノーズパッドは空気クッションが大型化し、実際に装着感がかなり向上したという。
Engadgetは「小規模なリフレッシュだが、歓迎すべき使い勝手の改善がある」と評した。長時間の装着を想定した新ノーズパッドに期待を示す一方、チップと視野角はOne Proと同じだと指摘している。
Gaming Nexusは、輝度の向上、Real 3D(2D→3D変換機能)有効時の60FPS表示、U字型ノーズパッドの同梱を評価し、Steam Deckでのゲームにも向くとした。ただし結論は「現在XREAL One Proを持っているなら、1 Pro+を買う価値はないと思う」というものだ。
PocketablesのPaul E King氏は、数週間レビュー機を使った感想を寄せている。空間に固定される巨大な仮想画面、Androidのデスクトップモード、SwitchやSteam Deckとの組み合わせに夢中になったという。一方で、有線接続が必要な点は好みではないと述べている。
筆者コメント:率直な評価
海外メディアの評価を並べると、ほぼ一つの像にまとまる。「新規で買うなら良い選択、One Pro持ちは急がなくていい」というものだ。筆者も同じ見方である。中身はチップも視野角も据え置きの正統なマイナーチェンジで、ジャンルを塗り替える製品ではない。ただ、ディスプレイグラスを実際に使うと、不満は明るさと鼻の痛さに集まりやすい。そこを同じ価格で手当てしてきた点は、地味だが誠実な改良だと感じる。
自分が使うなら、主な用途は移動中の動画視聴と、ノートPCにつないだ大きな仮想画面での作業になる。移動の多い身としては、窓際の席で画面が白っぽく見える問題が和らぐなら、それだけで選ぶ理由になる。ただし、ソース記事には色の正確さに関する情報がない。映像の色を最終確認する用途に使えるかは、現時点では判断できない。あくまで「どこでも大画面で見られる道具」として考えるのが妥当だろう。
懸念点もある。一つはケーブルだ。宣伝画像ではケーブルが見えないが、実際は有線接続が前提になる。Pocketablesが指摘するように、ここは好みが分かれる。もう一つは国内の価格と発売時期だ。One Proが日本で76,480円まで値下がりしている今、1 Pro+の日本価格が出るまで待つか、値下がりしたOne Proを選ぶか。コスパの面では悩ましいところだ。IPDが2サイズに分かれているので、購入前に自分の瞳の間隔を把握しておくことも勧めたい。
こんな人におすすめ・総評

XREAL 1 Pro+が向くのは、これから初めてXREALのARグラスを買う人だ。特に、明るい場所での見やすさや、長時間装着したときの快適さを重視する人に合う。Steam DeckやSwitch、スマートフォン、ノートPCをつないで、大画面で映画やゲームを楽しみたい人にとっては、599ドルのフラッグシップとして有力な選択肢になる。ただし、接続する機器がDP Alt Modeに対応しているかは事前に確認しておきたい。
反対に、One Proをすでに持っている人は、無理に買い替える必要はない。グラス単体で動くスタンドアロン機やAIアシスタントのような機能を求める人には、本機の方向性は合わない。総じて、尖った新機能はないが、明るさと装着感という弱点を同価格で手当てした「One Proの熟成版」という位置づけだ。
※本記事の製品情報は主にRoad to VRの記事(2026年10月15日公開)に基づく。最新情報は公式サイトで確認してほしい。
よくある質問
Q. XREAL 1 Pro+とOne Proの違いは?
A. 主な違いは次の4点だ。最大輝度が700nitから1,200nitに上がったこと、AI HDRが追加されたこと、2D→3D変換が30fpsから60fpsになったこと(Gaming NexusによればOne Proにもアップデートで提供予定)、新設計のノーズパッドを採用したことである。一方、ディスプレイ、解像度、リフレッシュレート(最大120Hz)、視野角(57°)、空間処理チップ(X1)、米国価格(599ドル)は共通だ。
Q. XREAL 1 Pro+は日本で買えるのか?
A. Road to VRによると、2026年10月15日からXREAL.comで販売が始まり、各国の小売店でも後日取り扱いが始まる予定だ。日本国内での発売日や、日本への発送の可否は公式情報では確認できない。
Q. 日本円での価格はいくらか?
A. 米国価格は599ドルで、One Proと同額だ(Tom’s Guideは599ドルを導入価格とし、通常価格を649ドルと伝えている)。日本円の公式価格は現時点で掲載されていない。参考までに、前モデルOne Proの国内販売価格は、本記事執筆時点(2026年10月16日)で76,480円(税込)である。価格は販売店や時期により変わる場合がある。
Q. 技適マークは取得しているのか?
A. 公式情報では確認できない。国内で使用する場合は、日本での発売時に技適マークの有無を確認してほしい。
Q. グラス単体で使えるのか?
A. 使えない。USB-Cケーブル(DP Alt Mode)でノートPC、スマートフォン、ゲーム機などとつないで使う有線接続のデバイスである。接続する機器側がDP Alt Modeに対応している必要があり、非対応の機器では別売のアダプターなどが必要になる。
Q. One Proから買い替える価値はあるのか?
A. 変更点は輝度、AI HDR、2D→3D変換の60fps化、ノーズパッドで、チップと視野角は同じだ。Gaming NexusはOne Pro所有者の買い替えは勧めないとしている。明るさや装着感への不満が強い人以外は、急いで買い替える必要はないだろう。
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この記事について
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